2015年2月20日金曜日

ワン・ツー・ファイブ Go!Go! ニードル調整 → 漸く本調子!

2015/2/15(日)

朝も早よからキャブを下す。
まあ何度も下ろしているので、手慣れたものだ。

GPに装着されているのは、三国のVM30と言うキャブレター。
その名の通りのVMキャブレターで、アクセルワイヤーに直結した真鍮のピストンが、シリンダーの中で上下して、「機械的に」燃焼室へ最適な空燃比の混合気を「作って」送り込むタイプ。
所謂、強制開閉式のキャブレターなのだが、、、。

この「」は改めて凄いことだと思う。
最良の空燃比を作るという、そんな繊細なコトを、針だの霧吹きだのといった小さな部品で成し遂げてしまうのだ。
極めて原始的でアナログな世界なのだが、そこには繊細で、人間の英知と永年のノウハウが結集されている様な気がして、そもそも文系人間の私などにはただそれだけで感服。

今や温暖化対策で、よりクリーンな燃焼のために、電子制御のインジェクションがあのカブにまで搭載される世の中だが、、、そもそもこのメカ然としたキャブレターのノウハウがなければ、インジェクションのプログラミングも出来なかった訳で、やはりキャブレターを考え出した人は改めてエラいと思ってしまう。

で、話を戻そう。
昨日厄介だなと思ったのは、この精密機器のキャブレターは細々としたパーツの塊なので、分解して組みなおすのが極めて「面倒くさい」からなのだ。

実際にニードルピンを最上段にセッティングするというのは(知ってる人はなにを今さらでしょうが)、
そんな小難しいことではない。

キャブレター本体を下し、シリンダー部の頂点の蓋を回して外す。
シリンダー内で伸びきってピストンを押さえているバネが飛び出さないように、ピストンからアクセルワイヤのタイコを外しピストンを取り出す。
で、ピストンの底についているニードルを外し、その頭に四つくらい切られている溝の何番目かに填まっているピンを押し出して、何番目かの溝に填め直すだけ。
GPの場合は、ラジオペンチの柄のゴムの部分で上から二番目の溝に填まっていたピンを押し出して、一番上の溝に移して、再度ラジオペンチの柄のゴム部分で「カチッ」とピンを確実に填めれば終わり。

ピストンを外します

Before(ピンは上から二番目の溝)

after(ピンを一番上の溝にセット)


こうすることで「薄い」混合気となるのである。

あとは、もとの逆の要領でキャブレターを組み直し、再度エンジンに装着したら終了。

で、早速試運転。
あらまあ何と言う事でしょう・・・・(またもやビフォーアフター風)
しっかり低速から中高速まで切れ目なしにスムーズに吹けあがる。
今までの低速の出足の悪さが嘘のように、下からしっかりトルクが出ている。
今まで6000回転位でドカンと弾けるパワーが出るようなピーキーな性格だと思っていたが、実は鈴木の2ストロークらしく、全回転域でトルク型の2ストロークエンジンだと言うコトを再認識。

この日は結局、嬉しくて嬉しくて昼飯を食べるのもそこそこに昼過ぎから、TestRideにしては遠い世田谷の方まで足を延ばし、都内を40㎞程度走って来たがまったくのノープロブレム!
前日はあれだけビビった登り坂も、全く不安なく登る。

庵に戻ってきてプラグの状態を確認すると、こんがりとキツネ色やし・・・。
これで漸く本調子が出てきた様だ。漸くこれで不安なく公道を走る事ができる。
ここまで来るのに約二か月。長かったぁ~

快調な走り↓

ようやく迷宮を抜け出す!








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